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ナオ:なんか地球っていう住み心地よさそうな星があるらしいから侵略しにきたぞ。いけ、子分ども! ゴウ:ちょっと待ったー! ナオ:な、なんだお前は! ゴウ:私は地球を守るために生まれたサイボーグ!その名も……「サイボーグGO!」だぜ! ナオ:うわ、なんだこいつ。てか名前にビックリマークて。 ゴウ:ほら、俺の名前とさ、行って来い!みたいなGOがかかってるみたいな? ナオ:言われなくても分かるわ!分かり易すぎて逆に痛いんだよ。 ゴウ:あ、でも間に「で」とか入れるとゲーム名っぽくなるから!…「サイボーグでGO!」とか!マジウケる!! ナオ:うわー自分のボケで笑ってるわこいつ。絶対こいつには負けたくないわ。 ゴウ:というわけで、和解しに来ました。 ナオ:…え、話し合い?サイボーグなのに? ゴウ:……うわー!戦う気しかなかったよこの人!…あ、人じゃないか!ハハハ! ナオ:うぜぇ…この時点で和解の可能性ほぼ消えたわ。 ゴウ:ほら、やっぱ話し合いによる解決が最優先だろ!ね?は・な・し・あ・い・に・よ・る・か・い・け・つ! ナオ:なんで強調して繰り返したんだよ……まずさ、サイボーグって戦うためのものだろ。戦闘機能とかしかないだろうが。 ゴウ:あ、しゃべくり機能とかならあるぜ。 ナオ:うわ、サイボーグらしからぬ! ゴウ:(ピッ)こちらとしましてはあなた方に撤退して頂きたいのですが、やはり両者の利害関係を一致させることがまず重要ですので… ナオ:スイッチ入った!てか口調変わりすぎだろ!…もういい、どうせ力押しでも侵略するからな。 ゴウ:ま、それでもいいけどぉ!なんたってサイボーグだし、勝つに決まってるし! ナオ:その根拠は分からんが…それはどうかな。こちらはこれまで数々の侵略を行ってきた、強力な子分どもを引き連れてきたのだ! ゴウ:こっちだって、たくさんの牛たちを引き連れてきたのだ! ナオ:牛て!このご時世に牛て! ゴウ:しかもな…みんなホルスタインだぞ! ナオ:よりによって!一番戦いのイメージから遠いだろ!…まあいい。おい、子分ども!こんな奴ら倒してしまえ!! (子分:うわ!なんだこの生き物はっ!) (子分:白と黒のコントラストが眩しいぜ……) (バタッ) ナオ:…うわ、子分がやられた!なんで色合いだけで倒されるんだ!! ゴウ:いやいや、見た目だけで倒されるとか! ナオ:こっちもびっくりだわ!…しかし、まだまだこちらには数がいる! ゴウ:なら…よし、サイボーグGO!変形するぜ! ナオ:…なに、変形だと? ゴウ:いくぜ巨大化!! (ビュッ!ビュッ!) (ゴクゴク…) ナオ:…何してんだお前。 ゴウ:わからないか?牛乳を飲んで巨大化中だ! ナオ:地道すぎるわ!大きくなるの何年後だよ! ゴウ:…わかってないなあ。この牛乳はな、搾りたてなんだよ! ナオ:だからなんだよ!違いがわからねえよ! ゴウ:(ピッ)牛乳は加熱殺菌されていない搾りたての方がカルシウムはじめ様々な栄養素を損なっていないわけで、そもそも… ナオ:しゃべくり機能で説明しなくてもいいよ!急にそのしゃべり方だとビックリするわ。 ゴウ:ハハハ!怖気づいてもまだまだ飲むぜ!(ビュッ!ビュッ!ゴクゴク…) ナオ:…ってかさ、なんで牛乳がお前のさ、乳首んとこから出るんだよ!どうなってんだよ! ゴウ:後ろの牛から直接管で俺の体に送られてくるんだ。スゲーだろ。 ナオ:なんというか、いろいろと発想がスゲーわ!てか牛ってそのためだけかよ。 ゴウ:違うって。そりゃこの牛に乗って突撃するに決まってるだろ! ナオ:全然動かないだろそれ。 ゴウ:まさに「牛歩戦術」みたいな?……やべえ、超うまいこと言ったわ!! ナオ:そこまでうまくねえよ!…もういい!かかれ、子分ども!! (子分:男の乳首から牛乳なんて…なんてブラクラ…!) (子分:ママーママー) (バタッ) ナオ:ま、またやられた!しかもなんか赤ちゃんに戻ったやつもいたし!でもまだまだ…おい!早く他のやつもかかれ! ゴウ:負けるか!牛乳ビーム!! (ビュッ!ビュッ!) ナオ:うわ、乳首から牛乳を発射してきた!しかしこんな単純なネーミングの技に負けるわけ… (子分:うわっ白濁色のっ!白濁色の液体がっ!!) (子分:放っておいたら…臭くなってしまうっ……!) (バタッ) ナオ:うわ、またまたやられた! ってかなんで俺の子分は牛とか牛乳にピンポイントで弱いんだよ!!でそっちは、なんでまた都合よくウィークポイントを突いてくるんだよ!!奇跡的すぎるわ!! ゴウ:ハハハ。これが牛乳の奥深さだよ?だよだよっ!? ナオ:奥深さの問題かよ!?…ってかなんなんだよその満ち溢れるテンションは。牛から牛乳だけでなく、テンションも運ばれてくるってか! ゴウ:シーーーン!! ナオ:口で言うな口で!別にスベってないから! (子分:寒いっ!寒すぎる!!) (子分:凍え死ぬぅぅぅ!!) (バタッ) ナオ:うわ、寒くて死んだ!そんな馬鹿な! ゴウ:ほんと、あざーっす!! ナオ:ああもういちいちムカつくなあ!…そうだ。よし子分ども、上空へ行くぞ!サイボーグに空は飛べるまい! ゴウ:ヘッ…お前、俺が飛べないと思ってんの? ナオ:何っ!飛べるのか! ゴウ:行くぞ!!フライングモード!! (ビューン) (ピンッ!) ナオ:って飛べてない!管のせいで途中までしか飛べてない! ゴウ:くそっ!こんなデメリットがあったとは…! ナオ:メリットがメリットと思えないがな。…よし、このまま上空から狙い撃ちだ!行けっ! (ダダダダッ) ゴウ:ぐはっ! ナオ:よし、喰らった! ゴウ:くそっ……カルシウムで強化されたこの骨をもっても耐え切れない…か… ナオ:…ずっと思ったたんだけどさ、お前、防御も牛乳まかせなんか!ほぼ丸腰じゃねえかよ。 ゴウ:何を言うんだ!牛乳のカルシウムは………うわっ、腹痛ぇ…ギュルギュルする…… ナオ:牛乳飲みすぎだろ!!お前………牛乳牛乳言ってるけど、たいしたことねえな…… ゴウ:なにを?…牛乳を……牛乳をナメるなあぁぁぁぁ!! (ゴゴゴゴゴゴ…) ナオ:な、なんだ!? ゴウ:ふふふ……神の逆鱗に触れたようだな! ナオ:いや、意味わからん!なんか喋り方変わってるし!! (シャアアアアアアア!!) ナオ:うわっ辺りが!辺りが真っ白にっ!! ゴウ:牛乳をバカにした者には……天罰が下るのだ!行け、牛乳地獄!! (ドドドドドドドド!!) ナオ:ぐはっ、空から大量の牛乳が……! ゴウ:物理的ダメージだけじゃないぞ!お前が着ている服……… ナオ:ま、まさか…… ゴウ:牛乳独特の、イヤな臭いが染み付くのだ!! ナオ:そんなっ!洗っても落ちないのか!? ゴウ:まだまだだ……… (スパパパパパパ!!) ナオ:ま、また牛乳か!? ゴウ:これでもくらえ!! (ドドドドドドドドド!!) ナオ:ぐはっ!!なんだ、なんだこの固体は! ゴウ:それは………バターだ!! ナオ:バターだって!? ゴウ:そう、牛乳が高速で移動することによって乳脂肪分が固まり、バターになるのだ!! ナオ:ベトベトする!油でベトベトする!………なんなんだこれは!まず、こんな大量の牛乳はどこから……? ゴウ:ははは、向こうをよく見ろ! ナオ:……なっ、あれはまさか… (ドドドドドドドド!!) ナオ:山から牛乳が吹き出ている……!火山の噴火みたいだ! ゴウ:そう…「活火山」ならぬ「活乳山」から、地下にたまった牛乳が吹き出ているのだ!! ナオ:な、なんなんだこの星は!?この星自体が牛乳で出来ているってのか!?………ってかあれ、地球ってこんな牛乳まみれな星だっけ…… ゴウ:…地球?ここは地球じゃなくて、白濁星だぞ。 ナオ:……白濁星?………侵略する場所間違えた!! ゴウ:間違えたって?…(ピッ)間違えて我が星を侵略しようとし、多大な被害をもたらしたとして、我々は賠償金の支払いを命ずる。被害額は…… ナオ:うわっしゃべくり機能で賠償金求めてきた!怖っ!…………ほんとすいません!すいませーん!!(ビューン) ゴウ:帰ったか………………ハハハ、地球がこんな姿になっているとは、夢にも思わなかっただろう………… |
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