リーベルパウンド
漫才/籠人
古城:どうもリーベルパウンドと申します。
いやぁ、俺ねぇ熱血高校教師になって引きこもりの生徒を説得するのに憧れてるわけ。
氷谷:じゃあ、僕はどこかしらの女の子と結婚して、子供を作り、立派な引きこもりに育て上げますんで。
古城:いや、ここでお前がやれよ!そんで立派な引きこもりって言葉なんなんだよ。
氷谷:その間に古城さんは教員免許をとって下さい。
古城:何年計画だよ!そこまでリアルな話はしてないから。もう俺26だしね。
氷谷:でも、結婚するにしてもどうすればいいですかね。
僕25だから年齢でダメとかはあんまり無いと思うんですけど出会いが無いですし。
古城:俺の話どうなったんだよ!
まぁ、それについては合コンとかで知り合えばいいんじゃない?
氷谷:合コンですか。でも、合コンってやっぱ初めて会う人が多くて緊張しそう。
古城:いやいやそこが醍醐味なわけじゃん。
氷谷:それなんで両親を連れてきてもいいですか。
古城:保護者同伴の合コンって!気を使うわ!
氷谷:でも、ウチのお父さん50だけどなんだかんだでモテるんで一番かわいい女の子お持ち帰りしそう。
古城:妻がいるのにお持ち帰りとかチャレンジャーが過ぎる!
氷谷:次の日に母に袋にされて、それで最終的にお袋にされて。
古城:お袋って!浮気出来ないように去勢されてんじゃねえか!怖っ!!
そんなカマにされそうだと思うなら連れてくのやめとけよ。
氷谷:それでなんやかんやで合コンして結婚までたどり着くじゃないですか。次は出産ですよね。
ここは引きこもりらしく母親の身体の中に30年は留まっていて欲しい。
古城:もう生まれる前から!?そんなにいたら母胎が危ないわ!
氷谷:190センチぐらいで産まれてきて。
古城:フィジカルほぼ完成されてんじゃねえか!
氷谷:あと双子だと古城さんも2回説得出来て嬉しいんじゃないかなと思います。
古城:俺の事考える前に母胎の事を考えて!
190センチの子供が二人まとめて産まれて来るとか悪夢だわ!
氷谷:それで僕の子供がすくすく育って高校に行って引きこもるようになります。
そこで古城さんの出番です。お願いします。
古城:その頃には俺の熱確実に冷めてるわ!
氷谷:まぁ、50年後くらいなんで。
古城:50年後って定年じゃねぇかよ!俺76歳だぞ!?
教員免許を取る意味もゼロじゃねぇか!
氷谷:それで古城さんが引きこもりになった僕の子供を救うんです。
でも、古城さんの事だからドアをコンコンっとしただけでウチの子供が出てきちゃうかもしれないですね。
古城:それはそれで面白くねぇよ!
氷谷:遠くで耳クソをほじるだけで引きこもりが出てきそう。
古城:最早やる気ゼロじゃねえかよ!それでも出て来るのかよ。
氷谷:ウチの子供が古城さんの耳クソと共に出て来るなんて…光栄の極みです。
古城:…どこに有り難がる要素があるんだよ!
っていうかそんな簡単に出て来られたら困るって。こちとら結果より過程が大事なんだよ!
氷谷:過程が大事って!ウチの家庭の方は大事じゃないんですか!
古城:やかましいわ!
氷谷:息子が引きこもってるんですよ!
古城:お前が勝手に息子を引きこもりにしようとしたんだろうが!
いいよ!引きこもりになったら最終的に説得してやるから!行ってやるよ!76歳のジジイがよぉ!
氷谷:それはそれは助かります。その時は是非お迎えに上がります。
古城:車かなんかで?
氷谷:いや、僕がおんぶして行きます。
古城:無理すんなよ!お前そん時75歳だぞ!
氷谷:それで家についてお茶を一杯入れてもてなしてね。
古城:まぁ、それは有り難いけど。
氷谷:その内昔話に花が咲いたりなんかして。
それで古城さんがもう時間だからそろそろ…とか言って帰っちゃうというね。
古城:説得はどうした!昔話しただけで終わっちゃったよ!
氷谷:そしてとうとう説得の時が来るわけですよ。
古城:ホントは今この場でやりたいんだけどな!この場で!
氷谷:僕が「どうして引きこもりになってしまったんだろう…小さい頃はあんなに可愛く明るかったのに。」って言って。
古城:まず小さい頃がねぇよ!190センチで産まれて来てんだろ!?
氷谷:古城さんが俺がなんとかしてやるよって言って。
それで古城さんがウチの息子にどうして引きこもったのか聞くんですよね。
古城:やっぱ原因を究明しないと何を言えばいいのかわからないしね。
大抵は学校でいじめられたとかそういう事だと思うんだけど。
氷谷:靴に画鋲を入れられたとか。
古城:あー。よくあるやつね。
氷谷:それは全く気にならなかったんだけど、画鋲に気付いた時にガビョーンって驚いたら周りのみんなドン引きされて心が折れたとか。
古城:理由くっだらねぇな!どういうメンタルをしてんだよ!
あとは野球部のエースだったんだけど肩を壊して…とかね。
氷谷:そこに古城さんがパーンと昔話を語るわけですね。
でも、昔話が面白くて側に居た僕が食いついちゃって結局立ち話もなんだからって茶の間で話してしちゃったり。
それで古城さんがもう帰る時間だ。って言ってそのまま帰っちゃうんですけどね。そこに僕がお土産を渡して。
古城:また帰るのかよ!説得しろよ俺!
氷谷:持たせたお土産で古城さんがお腹壊しちゃったりなんかして1ケ月位延び延びになってね。
古城:俺になんてもん食わそうとしてんだよ!ダラダラやってんじゃねえぞ!
氷谷:で、また次の日色々言って、身体壊した僕の子供を古城さんが説得するわけですよ。
僕の子供は巨大ヤドカリの殻の中に住んでてそこに古城さんが来て。
古城:住処のミステリアス感がえげつねぇわ!
氷谷:その年に僕の父が素手で退治したヤドカリってことで。
古城:どういうことだよ!巨大ヤドカリを退治した100歳のオカマジジイってワケわかんねぇよ!
氷谷:さぁ、今まさに殻に籠ってる息子に鶴の一声を。どうぞ!
古城:やかましいわ!じゃあ「お前はこのままやめたら一生後悔するぞ!」これで。
氷谷:あぁ…素晴らしい。もう世界中の引きこもりが一気に出てきそう。
古城:そんな大層なものではないけどな!
氷谷:で、しばらくすると以前より筋骨隆々になった僕の息子が出てくるわけです。
古城:ガッツリ鍛えてる!!身体壊した引きこもりがガッツリ鍛えて来るなんて予想外過ぎるわ!
氷谷:天井というかヤドカリの殻を突き破って出て来るんですけど。
古城:それ引きこもりの出方じゃねぇわ!気力体力が酷く充実してやがる!
氷谷:そこに俺のお父さんがやって来て、筋骨隆々になった息子を見て「あら、またいい男になったんじゃなーい」って。
古城:カマになったお前の親父邪魔だわ!
氷谷:それでもう1人説得して貰って。
古城:だからなんで双子の予定なんだよ!二人も一度に引きこもったら面倒だろって!
氷谷:それで古城さんに説得された二人からプレゼントという事で50キロのダンベルを2つプレゼント。
古城:76のジジイにはまさに荷が重いわ!持って帰れねぇよ!
氷谷:「あら、持てないの?それなら古城ちゃんと一緒にお持ち帰りしてあげちゃう。」
そう言って軽々と古城さんとダンベルを持ち上げて…。
古城:どうあがいても絶望じゃねえか!
俺も酷い目遭わされそうだしお前のライフプランもめちゃくちゃになるから説得はもういいよ。
氷谷:このままやめたら一生後悔しますよ!
古城:やった方が後悔するわ!いい加減にしろ。
最高 | 最低 | 標準偏差 | お気に入り | 採点人数 | 平均 |
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89 | 65 | 7.51 | 7名 | 75.86 |
100 | |
90 | |
89★(井島) | |
81★(きょくにゃん) | |
80 | |
78★(FAN)・78(ジンガー) | |
70 | 70(HER ROUGE ON)・70(鋳☆いんがむ) |
65(恵原局長) | |
60 | |
50 | |
40 | |
30 | |
20 | |
10 | |
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