エバーグリーン

コント/大富豪密室殺人事件



探偵:今日皆さんに集まっていただいたのは他でもありません。
十日前に起きた、大富豪密室殺人事件の犯人がわかったからです。
そしてその犯人とは・・・・この中に居ます!
 
(ざわざわ・・・ざわざわ・・・)
 
大崎:え!?嘘でしょ!?
ここに居る人たちは皆、被害者の太田さんにお世話になった人ばかりですよ!?
そんな人達の中に、犯人が居るわけないでしょう!なぁ、井島!?
 
井島:・・・フゥー・・・・・・ヤバイなぁ・・・・
 
大崎:・・・・・井島?
 
井島:・・・え?あぁ?うん?何だ?
 
大崎:いや、だから、この中に犯人がいるわけないよな!?
 
井島:お、おぉ!そうだ!そうだよ!うん!おぉ!おぉ・・・・・フゥー・・・
 
大崎:・・・・・・
 
探偵:皆さん落ち着いてください。まず事件を整理してみましょう。
 
井島:・・・フゥー・・・ヤバいなぁ・・・
 
探偵:まず犯人は、密室であるはずの部屋の中で太田さんを殺しました。
 
井島:マジでどうしよう・・・
 
探偵:そして死体から銃弾が見つかったことや銃が室内に残っていたことから、銃殺と断定されたが、使用された銃から犯人の指紋は見つかりませんでした
   しかし、現場に残された幾つかの不自然な物から、私は誰が犯人か断定することができました。
 
井島:・・・マジかぁ・・・ヤバいなぁ・・・
 
大崎:・・・すいません、ちょっといいですか?
 
探偵:なんでしょう?
 
大崎:まさかとは思いますけど・・・犯人、井島じゃないですよね?
 
探偵:・・・あのね、このタイミングで勝手に推理するのやめてもらっていいですか?
   今から私が犯人言いますからちょっとぐらい待っててくださいよ
   そういうことされると他の皆さんにも迷惑がかかるんですけど
 
大崎:いや・・・だって俺に限らず他の人もさっきから井島を疑いの目で凝視してるんですけど・・・
 
探偵:・・・本当だ。み、皆さんどうしたんでしょうかねぇ・・・・
・・・・・・と、とにかく!誰が犯人か予想するのはかまいませんが、心の中でして下さい!
   それにもしその予想が外れてたら、あなた井島さんから訴えられてもおかしくないですよ!
 
井島:そ、そうだよ!お前!な、何で俺が!何であの人を!な、な、何で殺さなくちゃ、な、ならないんだよ!
 
大崎:いやめっちゃ動揺してんじゃねーか!やっぱコイツ犯人でしょ!
 
探偵:一旦落ち着いてください!犯人が誰であろうともうすぐ事件は終わりますから!
 
大崎:・・・はい・・・
 
探偵:では話を続けま・・・どうされました城野さん?
え?トイレに行きたい?
しょうがないですね。行ってきていいですよ。
 
井島:俺もトイレに行きたいんですけど
 
探偵:絶対ダメです!
 
大崎:・・・ほらやっぱり!やっぱり井島が犯人だろ!
 
探偵:だから予想するのやめてくださいって!
 
大崎:いやでもおかしいでしょ!何で井島だけトイレ行かせてもらえないんですか!?
   犯人だから、トイレに行くフリして逃げられたら困るからでしょ!?
 
井島:お、お前・・・そ、そんなさぁ!人聞きの悪いこと言うなよ!
 
探偵:大崎さん!井島さんが犯人なわけないでしょう!考えてみてくださいよ!井島さんには犯行時刻アリバイがあるんです!
 
井島:そ、そうだよ!俺にはアリバイがあるんだよ!そ、そんな、ねぇ!?
   アリバイがある人を、犯人扱いするなんて失礼なやつだなぁもう!
   アリバイがあるからねぇ!は、犯人じゃないんですよねぇ・・・・ほ、本当だぞぉ!?
   嘘じゃない、嘘じゃないぞぉ!?本当だぞぉぉぉぉ!!
 
大崎:いや怪しすぎるわ!
 
井島:あ、ああ怪しくなんかねえよ!
・・・も、もしかして、さっきからそんなに俺を犯人に仕立て上げようとするってことは、犯人お前なんじゃないの!?
 
大崎:どの口が言うか!大体俺は事件が起きた一日後にこっちに来たんだぞ!?一番犯人になりえない人物だろ!
 
井島:推理小説とかだとそういうポジションのヤツが犯人だったりするだろうが!
 
大崎:そりゃあ推理小説にはお前みたいなバカな犯人出てこないからな!
 
井島:だから俺は犯人じゃねえよ!
 
探偵:静粛に!今から推理続けますから黙っててください!
 
大崎:・・・・すいません・・・
 
探偵:では話を続けますね。犯人は、殺害現場の部屋にとあるトリックを仕掛けたんです。
 
井島:いやぁ、アリバイがあってよかったわぁ。
 
探偵:そのトリックとは、被害者が部屋に入って電灯のスイッチを入れると、電磁石に電流が通じ、拳銃が発射される仕掛けを作り、自分の手を汚さずに犯人を殺したんです。
 
井島:いやぁ・・・本当に良かったわぁ・・・
 
探偵:つまり、犯人が直接被害者を殺したわけではないので、殺害現場となった部屋に入ることができた人間全員に犯人の可能性があります。
   たとえば、アリバイがある人でも、十分犯行が可能なのです。
 
井島:本当にアリバイがあってよかったわぁ・・・・え?探偵さん、今なんて・・・?
 
探偵:だから、アリバイがある人でも十分に犯行が可能です。
 
井島:・・・・・・え!?じゃあ、アリバイあってもダメじゃん!
   おげええええええええええ!!
 
大崎:アイツ完全にクロじゃねえか。大胆に嗚咽してんじゃねえか。もう見てらんねぇよ。帰りてぇよ。
 
探偵:ちなみにこのトリックは20世紀に活躍し、「密室派の統帥」「密室の王」と呼ばれたジョン・ディクスン・カーの作品「震えない男」で用いられたトリックです
・・・自分で考えずに推理小説のトリックを用いるとかバカですねぇ!自分で物事を考えられないんでしょうね!実に愚か!
 
井島:何だとこの野郎!
 
大崎:その発言ほぼ自分が犯人ですって言ってるようなもんじゃねえか!
 
井島:・・・え?・・・ああああああああああああああああ!!!
 
大崎:モノホンのバカじゃねえか!実に愚か!
 
井島:い、いや、皆さん違うんですよこれは!これは、ごめんなさい!いや、この謝罪はそういう謝罪じゃないですから!はい!違いますよ!はい!はいじゃない!いいえ!あ、間違えた!あ!いや!はい・・・
 
大崎:追い詰められすぎて壊れたよ!
 
探偵:・・・フフフ・・・
 
大崎:ちょっと笑ってたよあの探偵!ヘタな犯罪者よりずっと恐ろしいよ!
 
探偵:そういえば井島さん!
 
井島:俺はやってない!
 
大崎:過剰に反応しすぎだろ
 
探偵:いや、やったかどうかじゃなくて確か、あなたが第一発見者でしたよね?
 
井島:そ・・・そうでしたね。
 
探偵:そのとき、色々なものが落ちていましたよね。
 
井島:はい・・・まぁ・・・安全ピンとか・・・
 
探偵:わかりました・・・井島さん!!
 
井島:ぬ、濡れ衣だぁ!!
 
大崎:精神的にボロボロじゃねえか。見てて辛えよ。犯人じゃないのに泣きそうだよ俺。
 
探偵:あなた、その落ちてたものに触ったりしました?
 
井島:動揺してたので、触ったかもしれません・・・安全ピンとかには・・・
 
大崎:やけに安全ピン推すなぁ!地味だろ安全ピンて!もっと他にもあるだろ鉄板とか!
 
探偵:でも、全てに触ったということはないでしょう?
 
井島:まぁ・・・多分・・・
 
探偵:わかりました・・・・井島さん!!
 
井島:わぁ!・・・今度は何ですか?
 
探偵:いえいえ、何でもありませんよ・・・クックック・・・
 
大崎:何だこの探偵・・・!完全に楽しんでやがる・・・!ある種犯人より罪深いんじゃないかコイツ・・・?
 
探偵:では話を続けましょう。さきほど言ったように、殺害現場にはトリックに使われたと思われる幾つかの物が落ちていました。
 
井島:・・・フゥー・・・
 
探偵:それらのものには、ここに居るとある人物の指紋が残されていたのです。
 
井島:・・・ハァ・・・なぁーんかもうどうでも良くなってきたなぁ・・・・
 
大崎:心折れちゃったよ!完全に諦めムードだよ!
 
探偵:ちなみにここまでの推理に関して、何か質問などありますか?
 
井島:はい。
 
探偵:井島さんどうぞ。
 
井島:刑務所の飯ってマズいんですか?
 
大崎:自白とも取れる質問しだしたよ!完全に開き直ってるよ!
 
探偵:いや、そうでもなかったですよ
 
大崎:なんで答えられるんだよ!探偵のクセして前科あんのかよ!
 
探偵:では犯人をお教えしましょう。犯人は・・・・
 




大崎さん!あなたです!
 
大崎:・・・・・え?探偵さん?何を言ってるんですか!?犯人は井島でしょ!?
 
探偵:いいえ。あなたが犯人です。ついでに言うと、井島さんをはじめ、ここに集まっていただいた方々はあなたが犯人ということをもう知っています。
   これは、あなたをはめる為の罠です。
 
大崎:わ、罠・・・!?
 
探偵:ええ。私はある矛盾の無い仮説を立てまして、もしその仮説が合っていれば、犯人はあなたということになります。
   しかし、証拠がなかなか見つからなかった。
   そこで、私たちはあなたを油断させ、あなたがうっかり自分が犯人であることをバラしてしまうような失言をするように仕向けたのです。
 
大崎:いや、私失言なんてしてないでしょう!
・・・ってかそもそも私、犯人じゃありませんからね!?
 
探偵:あなた、確かこう言いましたよね?
   「やけに安全ピン推すなぁ!地味だろ安全ピンて!もっと他にもあるだろ鉄板とか!」
   確かにこのトリックには鉄板が使われてましたが、事件の一日後にここを訪れ、事件のことを何も知らない人にそれがわかるでしょうか?
 
大崎:・・・・・・
 
探偵:あなたが・・・やったんですね?
 
大崎:・・・・・・私が・・・・やりました・・・・
 





探偵:こうして大崎さんは無事逮捕されました。事件の動機は、被害者との金銭トラブルだそうです。
大崎さんは、事件の日、窓から社長の家に忍び込み、こっそり被害者を殺すためのトリックを仕掛け、窓を閉めて逃げたそうです。
   しかし、そうなってくると大崎さんが家を出た後、部屋に入り、窓を施錠して部屋を密室にした共犯者が居ることになる。
   それは一体、誰なんでしょうか・・・
 
井島:・・・・・フゥー・・・・・やばいなぁ・・・・・バレてないよなぁ・・・・
 
探偵:・・・・・・・

 

〜採点結果〜

最高 最低 標準偏差 お気に入り 採点人数 平均
90 55 11.79
★★★★
7名 78.71



〜詳細〜


★=お気に入り
100  
   
   
90 90★(鋳☆いんがむ)
  86(8823)・88★(きょくにゃん)
  84★(FAN)
80 80★(BOMB)
   
   
70  
  68(槍沢 雑)
   
60  
   
  55(恵原局長)
50  
   
   
40  
   
   
30  
   
   
20  
   
   
10  
   
   
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