エバーグリーン

コント/醜悪な円



大崎:第一志望だった青森りんご大学に入ることができたけど、どこのサークルに入ろうか迷うな・・・
 
井島:ブラッドレインサークルなんてどうだい?あ、申し遅れたね。同サークル部長の、井島だよ。
 
大崎:サークル名が中二臭すぎる・・・!
 
井島:このサークルは、名前の通り「あ」音とも、「い」音とも、「う」音とも、「え」音とも、「お」音ともとれない絶妙な声を出すことを目的としたサークルなのさ。
 
大崎:全然名前の通りじゃねえ・・・!名前とのギャップが凄まじいわ。
 
   そんで活動内容がナンセンスすぎる・・・!興味のかけらも持てねえ・・・
 
井島:ん?その顔はもしかして、このサークルにまだあまり興味を持っていないのかな?
 
大崎:今俺興味ないって言いましたよね?顔で判断する必要性・・・!
 
井島:でも大丈夫!
 
    (アイフォンを取り出す)
 
    この動画を見て、君もこのサークルの魅力に気づくに違いない!
 
大崎:何で見ること前提で話してんだろうこの人・・・死ぬほど見たくねえ。
 
井島:この動画は、当時入部したばかりだったウチのサークルのOBが練習しているのを撮影した動画なんだ。
 
OB:今から、「あ」音とも、「い」音とも、「う」音とも、「え」音とも、「お」音ともとれない絶妙な声を出します!
 
   ああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
 
井島:入部したばかりの時は誰でもこんなもんだ。だが、気合は伝わってくるだろう?
 
大崎:気合が伝わってくるっていうか気合しか伝わってこねえ・・・!
 
井島:それが、二年生になると、こうなる。
 
OB:あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!
 
井島:このように、肺活量が増える。
 
大崎:趣旨がブレにブレてやがる・・・!
 
井島:そして三年生になるとこうなる。
 
OB:えええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!
 
大崎:何これ?驚いてるの?
 
井島:迷走してるんだ。練習しても練習しても「あ」って発音しかできなくて悩んでたんだろう。そして四年生になるとこうなる。
 
OB:えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!
 
井島:肺活量がすごく増える。
 
大崎:結局この人たちどうなりたいんだろう?
 
井島:あとわかってるとは思うけどウチのサークルはヤリサーじゃないからね。ちゃんとした活動ができるよ。
 
大崎:むしろヤリサーの方がまともな活動してる気がする。
 
井島:というわけでようこそ我がサークルへ!これからはブラッドレインサークルの一員として精一杯青春を謳歌してね!
 
大崎:いや何でもう入ったことになってるんですか。ってかお前馬鹿っぽいしそろそろタメ口使っていい?
 
井島:タメ口使っていいし5万円上げるよ!だから体験入部だけでもいいんで入ってくれないか!?
 
大崎:そこそこ必死じゃねえか。わかったよそこまで言うならやるよ・・・
 
井島:ありがとう。君は命の恩人だ・・・
 
大崎:何で死にかけてんだよ。
 
井島:ではまず君のことについて教えてくれ。名前は?
 
大崎:大崎 雅だよ。
 
井島:大崎君か・・・じゃああだ名はそばかすに決定!そばかすがいっぱいだから!
 
大崎:名前関係ねえじゃねえか!ただの悪口じゃねえか!
 
井島:ちなみに出身は?
 
大崎:秋田県だよ。
 
井島:マジで!?秋田って・・・大変なんだろ?いつなまはげが襲ってきてもおかしくないんだろ?
 
大崎:え!?おたくあれを本当に実在する生物だと思ってる!?
 
井島:ちなみに俺は頭がおかしいやつが多いことで有名な青森だ。
 
大崎:そんなことないだろ!
 
   ってかこの大学が青森にある以上もしそうだったら困るし!
 
井島:じゃあ、試しに、「あ」音とも、「い」音とも、「う」音とも、「え」音とも、「お」音ともとれない絶妙な声を出してみてくれ。
 
大崎:それってさぁ・・・・んんんんんんんんんんんんん!!じゃ駄目なの?
 
井島:ダメじゃないけど・・・逃げだよねぇ。それじゃああまり高い得点はもらえないなぁ・・・せいぜい16点だな。
 
大崎:え?これ得点制なの?
 
井島:そうだよ。ブラッドレインは一回10000点満点を五回繰り返した50000点満点で競う個人戦だ。
 
大崎:16点とか雀の涙じゃねえか!じゃあ、いぇーーーーーーーーーーーー!!!!とかならどうなの?
 
井島:ダメだね。ちゃんと、「あ」音、「い」音、「う」音、「え」音、「お」音の全部の真ん中じゃないと高得点は狙えない。それじゃあ2000点ぐらいだな。
 
大崎:だいぶ点数上がった。うれしくないけど。ってかさ、お手本見せてよ。そうすればもうちょい上手くできる気がする。
 
井島:しょうがないなあ。こうやるんだぞ?
 
   アーーーーーーーーステンニャーーーーーーーーー!!!!!
 
   どうだ?わかったか?
 
大崎:何一つわからねえ・・・!ってかそれ舞台のライオン・キングでシンバがした謎のシャウトじゃねえか。何でライオン・キング何だよ・・・!
 
   ちなみにそれで何点もらえたの?
 
井島:28点だ。
 
大崎:コイツ極端に自分に優しく他人に厳しいな・・・体験入部に追い越されて今どんな気持ち?
 
井島:28点取れれば県大会を上位十五名に入り、勝ち抜ける場合が多い。
 
大崎:その点数で勝てちゃうの?もしかして十五人もやる人がいないとか?
 
井島:しかし青森県はブラッドレインの激戦区でな。なんと100もの大学にこのサークルがあるんだ。
 
大崎:確かに青森は頭おかしいわ!こんなクソみたいなサークルが100個もあるんか!
 
井島:あとは宮城県に10個、秋田県に1個ある。
 
大崎:秋田にもあるのかよ!県民としては非常にショック!ってか3県にしかないんだ!偏ってるなぁ・・・
 
井島:県大会を勝ち進めば沖縄で行われる優勝決定戦に参加できる。
 
大崎:サークルが北に固まってるのに沖縄でやるの!?無駄が多い!
 
井島:あれはすごい。俺も見に行ったけど出場者の熱意がすごかった。
 
   まず会場に着いたらみんな気合が入りすぎて叫び声をあげるんだよ
 
   「絶対負けねえぞ!」「優勝するのは俺だ!」「すげえ!ナマハゲがいねえ!まるで天国だ!」
 
大崎:最後秋田県民居た!・・・いや秋田県民そんなこと言わねえだろ!
 
井島:あと去年優勝した脛毛崎 チラ之輔(すねげざき ちらのすけ)が表彰式のときに発した言葉は名言だったなぁ・・・あれはブラッドレイン史に残るぞ。
 
大崎:名前が独特すぎる・・・!で、なんていったの?
 
井島:やったー!って言ったんだ。
 
大崎:普通!名前独特なのに発言普通!
 
井島:ちなみに優勝するといちやく有名になれるんだ。去年優勝した脛毛崎も有名人だぞ。
 
大崎:それは名前のせいじゃね?
 
井島:というわけで君もこのサークルに入って俺たちと一緒に夢を追いかけよう!
 
大崎:俺たちって言うけどもしかして本当は部長のアンタ一人しかこのサークルに居ないんじゃないの?
 
   誰もやりたがらないだろこんなこと。
 
井島:いや、このサークルには45人の部員が居る。
 
大崎:予想外に多い!
 
井島:大体この大学の98パーセントの学生がこのサークルに入ってるという計算になるな。
 
大崎:そんでこの大学の人口超すくねえ!多分この大学じきに潰れるわ!
 
井島:さぁ、だから君もこのサークルに・・・・
 
??:ちょっと待ったー!
 
井島:そ、その声は・・・・!
 
ニナ:青森腐女子大学のブラッドレインサークル部長、ニナ・フォルトナーよ!
 
   なかなか筋の良い新入部員を捕まえたみたいだけど、その部員には私のサークルに入ってもらうわ!
 
大崎:大学違う時点でそれは無理だろ。常識力・・・!
 
井島:そうはさせるか。コイツは俺のサークルに入るって言ってくれたんだ。
 
大崎:言ってねえよ。
 
ニナ:じゃあ今からブラッドレインで勝負して、勝ったほうがこの子をサークルに入れられるってのはどう?
 
井島:上等だよ。今ちょうど俺は自動でブラッドレインの採点をしてくれる機械「ブラッドレイン採点マシーン ポータブル」を持ってるしな。
 
大崎:そんな機械までできてるのか・・・文明の発展が無駄な方向に進んでやがる。
 
井島:でもいいのか?俺がお前みたいな馬鹿な留学生に負けるわけないだろう?
 
ニナ:私はもうあなたの知ってる私ではないのよ。鼻くそをほじった手でポテチを頬張りながらBL画像探してたあのころの私とは違うの!
 
大崎:ヒくわ。
 
井島:大崎君にはこの戦いをみてウチがヤリサーではなくちゃんとブラッドレインをやってるってことを感じ取ってほしいね。
 
大崎:そもそもこの競技がちゃんとしてないからな?
 
井島:では、勝負!
 
    アーーーーーーステンニャーーーー!!!!
 
機械:(・・・ピピッ!ただいまの記録、23点)
 
大崎:去年より力衰えてんじゃねえか。
 
井島:次はニナの番だ
 
ニナ:シーーーーンパーーーーーーイナイサーーーーーーー!!!
 
大崎:わかったからお前ら劇団四季のオーディション受けてこいよ。そんで落とされてこいよ。
 
機械:(・・・ピピッ!ただいまの記録、17点)
 
井島:23対17で俺の勝ちだな。
 
ニナ:クソゥ!負けたぁ!
 
大崎:いや5回勝負じゃねえのかよ。
 
ニナ:何で負けたんだ!もしかしてヤリサーだから!?
 
大崎:ヤリサーなんだ!そんで普通自分で言うか!?
 
井島:というわけで大崎君!今日から君はウチのサークルの部員だ!
 
大崎:嫌です。
 
井島:オーマイガー!

 

〜採点結果〜

最高 最低 標準偏差 お気に入り 採点人数 平均
91 54 12.95
★★★★
8名 74.75



〜詳細〜


★=お気に入り
100  
   
  91★(ジンガー)
90  
   
  81★(BOMB)・85★(翔)・85★(鋳☆いんがむ)
80  
   
  72(FAN)・75(8823)
70  
   
   
60  
   
  54(きょくにゃん)・55(恵原局長)
50  
   
   
40  
   
   
30  
   
   
20  
   
   
10  
   
   
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