現実逃避インスピレーション

コント/死にたい

羽野：…死にたい…。
 
阿智：なら死ねよ。
 
羽野：やだよ。
 
阿智：良かった。本当は死にたくないんじゃん。
 
羽野：死ねって言われて死にたくなる奴なんているかよ。
 
阿智：なら生きろよ。
 
羽野：わかったよ。
 
阿智：何で死のうとしないんだよ。
 
羽野：オマエは僕に死んでほしいと思ってるのか？
 
阿智：そうだよ。
 
羽野：なら死なない。
 
阿智：良かった。死なないで済んだ。
 
羽野：嫌いな奴に死ぬように言われて死ぬバカが何所にいるんだよ。
 
阿智：いきなり嫌いとか何だよ…。傷つくだろ。
 
羽野：僕だって死ねって言われたら傷つくよ。
 
阿智：なら生きて。
 
羽野：なら死ぬ。
 
阿智：なら死んで。
 
羽野：なら生きる。
 
阿智：わかやま生きて。
 
羽野：わかやま死ぬ。
 
阿智：わかやま死んで。
 
羽野：わかやま生きる。
 
阿智：しが生きて。
 
羽野：しが死ぬ。
 
阿智：しが死んで。
 
羽野：しが生きる。
 
阿智：おおさか生きて。
 
羽野：おおさか死ぬ。
 
阿智：おおさか死んで。
 
羽野：おおさか生きる…って何時までやるつもりだよ。
 
阿智：便乗してきたのはどっちだよ。生きろよ。
 
羽野：ごめんって。死ぬ。
 
阿智：謝るほどでもないだろ。死んで。
 
羽野：謝るくらいなら死ぬとかもっと重罪じゃないか。生きる。
 
阿智：そんなつもりで言ってないから。生きて。
 
羽野：お言葉に甘えてやる…とでも思ったか。死ぬ。…って今度はこのパターンかよ。
 
阿智：便乗したのはどっちだよ。死ね。
 
羽野：まだ続けるのかよ。生きる。
 
阿智：続けたくないなら便乗するなよ。生きろ。
 
羽野：わかった。死ぬ。
 
阿智：便乗してるじゃん。死ね。
 
羽野：便乗したくらいで死ねって何様だよ。生きる。
 
阿智：また便乗してるじゃん。生きろ。
 
羽野：ごめんって。死ぬ。
 
阿智：反省してないじゃん。死ね。
 
羽野：反省するので生きさせて。
 
阿智：…で結局生きたいの？死にたいの？
 
羽野：便乗したい。
 
阿智：死ね。
 
羽野：生きる。
 
阿智：生きろ。
 
羽野：死ぬ。
 
阿智：死ね。
 
羽野：そもそもわかやま死んでとかしが死んでって何語だよ。何で近畿地方の都道府県合わせる必要があるんだよ。
 
阿智：今更つっこむなよ。死ね。
 
羽野：死ね2連続かよ。生きる。
 
阿智：生きるなよ死ねよ。
 
羽野：嫌いな奴に死ねって言われて死ぬヤツがいるかよ生きる。
 
阿智：なら殺す。
 
羽野：やめて。阿智君の親が悲しむから。
 
阿智：ごめん。ならやめる。
 
羽野：やっぱやめないで。
 
阿智：何で。死にたいの？
 
羽野：いや。阿智君を困らせたい。
 
阿智：殺す。
 
羽野：きゃー。警察ー。
 
阿智：警察に通報されるの嫌だからやらなーい。
 
羽野：きゃー。警察ー。
 
阿智：だから通報されるの嫌だからやらないって言ったじゃん。
 
羽野：だって阿智君、拳銃持ってるから銃刀法違反じゃん。
 
阿智：こ、これはおもちゃだって…。
 
羽野：嘘だー。なら僕に撃ってみて。
 
阿智：わかったよ。ほらな。（パンッ!）
 
羽野：うぐっ!BB弾がお腹に…。
 
阿智：ごめん。おもちゃだったけれど玉入れっぱなしだったことに気づかなかった。
 
羽野：許さない。死んで。
 
阿智：だからごめんって。生きたい。
 
羽野：だから許さない。死んで。
 
阿智：だからごめんって。生きたいよ。
 
羽野：ダメ。殺すよ。
 
阿智：俺を殺したら羽野君の親が悲しむよ？
 
羽野：僕は両親がもう死んじゃっていないんだよ。僕の心をえぐって楽しいの？
 
阿智：ごめんって。知らなかった。
 
羽野：嘘つかないで。僕と小学生の頃からの幼馴染じゃん。中三の時に教えたじゃん。
 
阿智：嘘ついてごめんって。殺さないで。殺したら君の楽しみにしているアニメが見られなくなるかもしれないよ。
 
羽野：…あ、その発想は無かった。なら殺さないでおこう。
 
阿智：良かった。単純な一言で俺の人生が終わりを迎えないで済んだ。
 




羽野：人間とは、単純な生き物である。
 
阿智：なので、その単純な一言が人の人生を変えるかもしれない。
 
羽野：それを踏まえて、自ら喋る言葉に責任を持とう!!
 
阿智：と、言うワケで現実逃避インスピレーションでした!