シアンビッツ

コント/出すとこ出して出るとこ出てたらこうなった



日下部:あぁー……裁判所って案外綺麗で広いなー。
    傍聴席の抽選券もらうバイトのついでに入ってみたけど、思ってた殺風景な感じと全然違うわ。
 
    えーっと、まず受付で今日の裁判のリストをチェックしろって阿蘇山大噴火先生が言ってたな…。
    どれどれ……
 
    うーん、刑事が1つに民事が1つか。刑事は傍聴券配るくらいだし、民事の方に行ってみようかな。
 


(×××県地方裁判所 第二法廷)
 
日下部:(うわ、ガッラガラ……。傍聴席誰もいないじゃん……。
     初めてだし後ろの方でこそっと様子見するか……。)
 
 ギィ(被告人、入廷)
 
日下部:(あれが被告人かな…?刑務官に連れてこられてるし。
     それにしてもひどい怪我してるなぁ……ホントに被告人なの?)
 
裁判長:それでは開廷します。原告は訴状の陳述を始めてください。
 
日下部:(お、始まった)
 


検察官:被告人・わる田わる夫(43)は6月8日午後11時半頃、
    ×××市南町で仕事から帰宅途中だったよし野よし子(25)に対し、
 


    着用していたレインコートの前をはだけさせ、
 
    自ら全裸になり陰茎を露出した。
 


    その後、被告は淫らな行為を始めたため、原告は手に持っていた傘の先の部分で
 


    被告の陰部を殴打した。
 


    その後も被告が抵抗を続けたため、原告も傘で殴打し続けた。
 
    原告はこの出来事がきっかけで男性不信となり、現在は勤めていた会社も休職中、
    夜間の外出も恐怖に感じ、精神的に深い傷を負いました。
    その慰謝料、及び休職中に貰えるはずだった給与を合わせ、
    被告に200万円の賠償を請求します。以上。
 









日下部:(やべ、ちょっと噴いた。
    裁判ともなると、真顔でやらしい単語ぶっこんでくるんだね。)
 
裁判長:では、被告側から口頭弁論を行ってください。
 
弁護士:えー、わる田さんが陰茎を露出したということですが、自らの意思で陰茎を出したことは
    本人も認めているので陰茎の露出による公然猥褻罪は避けられないでしょう。
 
日下部:(この弁護士「陰茎」「陰茎」うるさいな!)
 
弁護士:しかしながら、よし野さんがとった行動は正当防衛の適用範囲を大きく超えています。
    ご覧ください、わる田さんのこの痛々しいバンソウコウや包帯の数。
    彼はよし野さんの「正当防衛」によって全身11箇所を打撲、7箇所で内出血し、肋骨にもヒビが入りました。
    それだけではありません。わる田さん、可哀想に…
 
    彼は睾丸を1つ切除しました!!!!!
 
日下部:(そこ声を張るところじゃねーよゼッタイ)
 
弁護士:よほど強くぶたれたのでしょう。彼の大事な大事な左の睾丸、
    健やかなる時も病める時も苦楽を共にし、今まで両親以外誰にも見せたことのなかった睾丸はテニスボール大にまで腫れ上がり、
    切除しなければ命に関わる状態にまで悪化し、やむなく切除を決断しました。
    術後の安静期間や様々な外傷のせいで彼は4ヶ月ものつらい入院生活を強いられました。
    今こうやって法廷に出て背もたれのないイスに座っていることすら彼の陰部に負荷をかける行為なのです!
 
日下部:(ねえこれなんて新手の羞恥プレイ?公衆の前で他人に自分の陰茎や睾丸のこと言われてさぁ)
 
弁護士:本来ならば睾丸等の治療費を原告に請求したいところですが、あろうことか慰謝料を請求されるだなんて。
    そんなのあんまりです。傷ついた彼の陰茎と睾丸はもう帰ってこないのです!
    よって被告は原告の請求の阻却、及び睾丸等の治療費として原告に250万円を請求します。以上!
 
日下部:(隙あらば「陰茎」と「睾丸」をすぐ放ってくるなコイツは)
 
裁判長:被告の請求に対し、原告からなにか意見はありますか?
 
検察官:はい。被告は、原告の正当防衛が過剰である、とのことですが、
    原告によれば、被告は突然姿を現したと証言しています。
    さらに淫らな行為に恐怖を覚えた原告は錯乱状態に陥ってしまい、
    結果傘で殴打したものと思われます。
 
弁護士:そもそもその「淫らな行為」ってなんですか?
    被告に訊ねましたが、その事について一切の覚えがないと言っています。
    裁判官、原告の証言を要求します。
 
裁判長:許可します。原告、証言台へ。
 
(日下部:うーん、言葉はなかなかエロスだけど、裁判としては見ごたえある展開だなー)
 
よし野:私は……今、そこに座っている人に……
    その……あの……ち……ち…………ちn…
 
弁護士:陰茎ですか?
 
よし野:い、陰茎を…見せられて…………その…ビ、ビックリして……
    そしたら、次に私の……ぉ…………おっ…
 
弁護士:乳房ですか?
 
よし野:ち、ちち、乳…乳房を……も、もま…………もま……れ……て…
 
日下部:(ねぇこれなんてマニア向けAVの撮影現場?)
    
弁護士:それはどちらの乳房でしたか?
 
よし野:左……だったと、思い……ます……
 
弁護士:左の乳房を揉まれただけですか?
 
よし野:は、はい……左だけ……です……
 
弁護士:どのように揉まれたのですか?
 
よし野:えっ………
 
弁護士:いろいろあるでしょう。強く鷲掴みだとか、やさしく撫でるようにとか、指先でこねくり回すようにとか。
 
日下部:(ねえねえこれってセクハラじゃないの!?おもいっきしセクハラだよね!?ね?)
 
よし野:えっと……お、覚えてません……。
 
弁護士:そうですか。ありがとうございました。
 
検察官:続けて私からも質問させてください。
    よし野さん、他にされたことはありますか?
 
よし野:あ、あとは……えー…………
 
検察官:なんでもいいんですよ。
 
よし野:んー…………
 
検察官:どんな些細なことでも構いませんから、なにか、なにかやられたことは。
 
よし野:えっと……うーん……
 
検察官:もう一つくらい何かなんかないんですか?不快に思ったような行為。
 
よし野:…………あっ……ス、スカートに…
 
検察官:スカートに!?
 
よし野:その…………、手を…
 
検察官:スカートに手をかけられて!?それでそれで!?
 
よし野:て、手を…かけられて……パ……パ、パ……
 
検察官:スカートに手をかけられて、下着ごとずり下ろされた。
    そしてそのまま強姦され膣内射精に及んだ。そういうことですか?
 
よし野:い、いえ!その……し、下着…までは……。
    それに…手をかけ…られただけで、ず、ずり……なんて……
 
検察官:あ、失礼しました。
 
日下部:(検察官早漏すぎぃ!証言求める余りに先走ったよ!)
 
よし野:だから……その……わ、私は…
 
弁護士:要するにポコチン見せられておっぱい揉まれてパンチラしたから殴ったっつーことでしょ?
 
日下部:(コイツとうとうぶっちゃっけやがった!喉に溜め込んでた卑猥な単語発しちゃった!)
 
検察官:そこの貴方!稚拙で下品な発言は控えなさい!
 
日下部:(×××精はNGじゃねえのかよ。オレだって恥ずかしくて濁したい)
 
弁護士:下品じゃないですー。分かりやすく端的に要約しただけですー。
 
検察官:裁判長!この幼稚な発言を繰り返す弁護士の退場を要求します!
 
弁護士:幼稚なのは40にもなってオネショした検察官も一緒だと思いまーす。
 
検察官:なッ…!!でたらめを
 
弁護士:嘘じゃありませーん。ちゃんと証拠もありますー。
 
    「午前4時に布団一式とパンツ、パジャマの下だけをコインランドリーで洗ってたので、まさかとは思いましたが…(32歳・無職)」
    「朝起きたら旦那の布団がなかったから、布団が吹っ飛んだのかしらと思ったわ(38歳・主婦)」
    「ごめんちゃい☆(40歳・膀胱)」
 
    以上のような証言が得られました。
 
検察官:最後だけ明らかおかしいだろ!!他はまともなの…に…
 
弁護士:「だけ」…?認めましたね?
 
検察官:あ……。
 
日下部:(あのー、口喧嘩は外でやってもらえませんかね?)
 
検察官:そ、そんなことよりだ!それは裁判とは直接関係のないことでしょう!
    たかが検察官一人についてではなく、判決を左右するような証言をだな…
 
弁護士:まだありますよ。
    「酔っ払うとすぐ赤ちゃん言葉で甘えてくるけど、そろそろキモイって気づかないの?(20歳・接客業)」
    「パパきらーい(8歳・学生)」
    「この事は次の役員会議の議題とさせてもらおう(検察官・55歳)」
 
検察官:うわあああああああああああああ
 
日下部:(なんか俺の知ってる裁判と違う…)
 
検察官:違うんだ……私は……そんなことして……
 
弁護士:あ、気にすることないですよー。
    ただ、ちょぉーーーーーっとだけ普通の人よりオトナになるのが遅かっただ・け・で・す・か・ら。ね?
 
日下部:(……この弁護士、天性のドSだな)
 
弁護士:こーんな評価を下されてる検察官の言うことなんてアテになりますか?
    うんうんそうでしょう、なりませんよねー。
    そうなると検察側が用意した全ての証拠も疑わしいものです。
    なぜなら用意した人がまーーーーだ子供なんですから。
 
日下部:(卑怯だ……検察官を徹底的に攻撃する裁判なんて卑怯だ……)
 
弁護士:それでは裁判長、判決をお願いします。
 
日下部:(なんだろう、このご都合主義な展開の速さと粗雑さ)
 
裁判官:ふーむ…………その前に、被告人の意見を聞きましょう。
 
弁護士:失礼しました裁判長!そうですよね!被告人の意向が大事ですからね!
 
日下部:(これは決まったかな……)
 
裁判官:……被告人、証言台へ
 
わる田:……。
 
裁判官:事件のあったその日の貴方の行動を教えてください。
 














わる田:その日はね、一日中夜の野外露出のことだけを考えてずーっと興奮してて覚えてないんだよウフフ。
    夜になってね、素っ裸になって外に出たらもうドキドキしちゃってねエフフ。
    生温かい風を肌で感じながら己の羞恥心を弄ぶ時間はもう快感で快感で
 
日下部:(モノホンのヘンタイだったあああああああああ)


 

〜採点結果〜

最高 最低 標準偏差 お気に入り 採点人数 平均
80 22 17.30
★★★
10名 53.40



〜詳細〜


★=お気に入り
100  
   
   
90  
   
   
80 80★(旅人)
   
  71★(kenzip)
70 70(ジンガー)
   
  62(FAN)
60 60(哲夫)
   
   
50  
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  43(ほしの)・45(ザブマリン)
40  
   
  34★(水音ジュン)
30  
   
  22(山下)
20  
   
   
10  
   
   
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